ポーズは自由。

23日に文学フリーマーケットにいった。初めて行った。文学freemarketなんね。自由、制限がない。
到着するとまず静かなことに驚いた。それは、うーん、と「ドグラマグラ」の冒頭みたいな音が低く聞こえる静かさ。さすが文学といった趣き。事前にサイトはみたのだけれど、特に刺激される本はなかったので一筆書きで会場を一周しながらねっとりと確認のムーブ。時間ならある。めずらしく、時間があったのだ、その日は。
さて、自分が書店で適当に本を買う、ジャケ買いする場合に本当にジャケット、つまりカバー/装丁で選んでいるかと考えると断じて否である。単にタイトルで決める。あらすじをみない。ラノベだとカバーイラストはちょっとは動機になるけど、やっぱりタイトルが重い。そんな目で見ると、大学会誌はまず選択から外れる。血があしらわれた表紙はごめんなさい。そっけないのも、意味深な文字だけなのも、手元に置きたい気分にならないなー、と見ながらつらつらそう思う。そんななか、ペイパルで支払いができるサークルさんが面白かった。「買う」って行為がもう楽しいのだからずるい。まずはここで購入。ペイパル払いはもっと普及しないかなぁ。SUICA支払いも事務局側で端末を用意してはどうだろう(身勝手)。
とにかく無料が多い。紙一葉だけでも文章が載っているのだから読み物だ。無料の本もいっぱいいっぱい。それらはまずいただいてきました。ちゃんと読みます。読んでます。
と、回っていて気になるのだけれど「よかったらみていってください」の「よかったら」とは何が「よい」のだろうか。「ぜひご覧ください!」とか「見ないと損だよ!」「見るだけ無料!」とかならわかるのだけれど、よかったら、とは。ゲームマーケットでも耳にしたな。よかったら。よくないです。いや、よくなくなはないんだけど、もしかしてみないと私が悪くなるのかな、なんて思いながら意味が判らないなー、と完全スルー。到着した時間ゆえなのか、食事中のサークルさんもいくつか。これまた食事中の人の前で本を手に取るなんて行為が面白すぎる、超現実的にすぎるので、完全スルー。
結果、2フロアをめぐって、このみの写真のカバーの本をいくつか、と非実在探偵小説研究会の本を。後者は苦手な表紙なんだけど。なんなんですかね、この安易な血とセーラー服は。黒いし。
後は読むだけ。読むのが最後で一番時間がかかるし、これも参加の一形態なのか。重い紙の本がいつまで流通するのか、こういう紙の本を売る催し物が好事家向けだったり、特殊な人向けになっていく未来なんてありきたりな風景が思い浮かびましたが、はてさて。
ほんと、読まないと。11月は本を買いすぎた。