黄金のミスボド。

5/8はミスボドGWに行ってきました。普段とは違って9:00〜22:00までのフル開催なのです。長時間開催に期待して「シヴィライゼーション」を用意しました。拡張もそろえて、組み込んで、ルールも全部再読して準備万端整えて。
遊びませんでした。

というわけで、過日開催のゲームマーケットで購入したゲームはすべて遊べたので、それについて。

アムステルダム市内に運河を引いて影響力で得点する。得点する瞬間に「リブルラブル」のバシシ感がある。以下バシシ
手番プレイヤーは手元の伏せられた自分用タイルを1枚表返して、そこに書かれた数字だけ運河を引くか、その数字を影響力として行使するためボードに置くかを決める。ボード上には市場マスがあってバシシするとそのマスに置かれた市場タイルとバシシした面積が得点。運河をひかないと得点契機にはならず、影響力を行使しないと得点できない。そこが面白味。
プレイしての発見はこの市場マスにいくつか間1マスの場所があって、ここに影響力タイルを置くと2か所に影響できる(可能性が高い)。まずはここに影響力タイルを置いてご機嫌伺い。今回は4人プレイだったので、手元の影響力タイルは最大3でしかもこれが1枚。できればこのタイルは後から引きたい。なんだけどこれはめくり運次第。これを手元3枚から選択する拡張ルールだとこの「ゆらぎ」がほぼなくせるので、味わいはずいぶん変わるんじゃないかな(今回はこのルールは未プレイ)。
ボードゲーム経験のある人へのインストなら5分くらいで終わりそう。つまり、ルールを教えられると連想するゲームがあるので、勘所とかがすぐに判る。このゲーム独特の経験は薄いのだけれど、総じて行儀良く丁寧にまとまったゲームの印象。

  • ワトソンの条件

ボードに脇に伏せれた共犯者、真犯人、黒幕カード。そしてタイトル。想像するのは推理ゲームなんだけど、実際はワーカプレイスメント。尋問する関係者をワーカプレイスメントで決めて、証言(リソース)を入手し、これを推理の鍵(得点タイル)に変換する。この鍵のセットコレクションを達成すると伏せられたカードを獲得できて高得点となる。まー、この関係者の強弱がはっきりしすぎてて笑った。関係者はカードで毎回シャッフルして場所を決めるのだけれど(シャドウハンターズの移動先みたいに)今回は、弱いのが固まってしまってどれを選んでもどうしようもないので、ワーカプレイス時の後ろ手番だと悩まなくてよかった。
ワーカプレイスフェイスのプレイ順、その解決順が時計回り->逆時計だったり、置いたときどきで効果の変わるマスがあったりと公平性を意識したデザインを感じた。あと当然ながらワーカプレイス->セットコレクションなので中盤以降はタイル購入早い者勝ちになってしまったり、序盤はリソース不足なのでタイル運次第で買えない鍵が買われないまま流れてしまったりして、黒幕に届かない場合が多いんじゃないかなぁ。今回は届きましたが。
やっぱりタイトルから期待したゲーム内容と全く違うのでちょっとした違和感がずーっと付きまとったなぁ。カードイラストは当然満足、箱、ボード、タイルのデザインが雰囲気満点なだけに残念。

  • 量子カノジョ

今回の大当り! プレイヤーは自分の彼女が誰なのか自分だけが知らない。そんな彼女を場に出される3種類の属性カードから推理する。重なり状態の彼女が、プレイヤーが観測することで属性から1人に収束するのだ。
カノジョ候補は6人。最大3つの属性を持っていて、場に出されていく属性カードすべてを満たしている彼女が1人なら収束する。プレイヤーには伏せられた状態で彼女カードが配られて、表を見ないようにしてカード立てに置く。つまり自分の彼女カードは判らず、他のプレイヤーの彼女カードが判る状態からゲームが開始される。「インディアンポーカー」の要領。今回は4人プレイだったのでゲーム開始時に3枚のカードが見えるため彼女は3択。プレイヤーが得られる情報はこれに加えて、手番プレイヤーが選ぶ属性カードと、手番プレイヤーがどうしてその属性カードを選んだのかの心理。他のプレイヤーから見えている彼女も3人。その情報からどうしてその属性カードを選んだのか。この心理を読み切るのが面白さの中心なんだけど、なんだけど、なんだけど!
幼馴染カードは観測したときに誰にも収束しなかったときに勝利する。つまり、主人公(プレイヤー)から見て幼馴染は恋人としては見えていないのだけれど、誰にも収束しなかった場合に幼馴染が彼女となるのはいかにも、だ。そしてこのカードは強い。幼馴染最強。なんだけど、プレイヤーは彼女が幼馴染とは気付けない。この距離感! まさに幼馴染!
お嬢様カードは属性カードの中の1種類を否定する。その属性が場に出された瞬間、お嬢様が彼女になる可能性は霧消する。つまり無理ゲー。お嬢様が見えない時に万が一の可能性に欠けてぶっこむ。お嬢様を彼女にするにはそれくらいの賭けが必要なのだ。うん、無理ゲー。成立は一度もなかった模様。
高嶺の花先輩の属性に「商店街」。剣道部所属で他人に厳しい彼女は隙あらば商店街のファンシーショップに通ってるらしい、という設定。こういう設定がすべての彼女カードに用意されていて公式Webサイトで公開されているのだけど、ゲームに全く関係ありません。まさにフレーバー。でもさ、高嶺の花先輩に商店街属性だよ?! 商店街の看板娘で主人公(プレイヤー)とは幼馴染でもあって、ご飯を用意してくれたりしてさ! そういうのじゃないの?!

というような、症状を抱えている方には非常に受けるゲーム。私が罹患者ですのでとりわけそう思う。
あと、ゲーム巧者だといろいろどうにかしたいところがあると思うんですよね。前述の幼馴染最強だったり、誰にも属さない属性カードの「同い年」だったり(誰にも属さない属性のため、結果としては幼馴染専用)、手番でカードを置いて観測ができないことだったり。
でも、そこも含めてデザインなのでしょう。これは往年のナムコのゲーム「エースドライバー」を思い出す。確かTACO.Xが「ナムコは、今この瞬間これを使ってゲームを作りたい、ってデザインで開発してた」(意訳)と評した。これと同じ「におい」を「量子カノジョ」から感じるのだ。

ひさしぶりにトーレス。ついにルールまちがいなし。その上でルールを一部変更して、2ラウンド、3ラウンドの手番順は得点順に。後手番は楽なんじゃないかなという実験。結果は最後に3位のプレイヤーが数点差でまくって1位に。王様ボーナスが勝利を決めた珍しいゲームとなりました。やっぱりおもしろいなぁ。この手触り、アナログゲームならではだし、ネット対戦でも経験できない。ほんと、特別なゲーム。

  • シティビルダー
  • ロールフォーザギャラクシー

うーん。拡大再生産ゲームは苦手。理由は分析して具体化しましょう。その上でロールフォーはルールが判りにくいし、勝利の道のりが判りにくい。

というところでしょうか。次回のミスボドは5/16。もうすぐそこ。