指先から皮膚がはがれる瞬間

タイトルは「3月のライオン」でのセリフ。明確にその瞬間、その手が敗着だと判る。これまで面白いゲームにしていた相手に申し訳ない気分になる。素人ならそこから数手で投了してもう一度指せばいい。プロだとあがかなければならない。将棋は最後にミスをしたプレイヤーが負けるゲームなのだから。
将棋を指せる人が減った。投了が心理的コストなのだろうか。たしかに子供のころは負けましたというのが辛かった。たった1手が悪かったり、相手の1手を思いつかなかったりして負ける。一度傾くとそう簡単にはもどらない。だがそれを「あー、そうか、次」と言える強さが必要なんだ。将棋で負けただけであって、あまたが悪いわけでもないし、将棋が下手なわけでもない。単に対抗型の勉強がたりなかっただけだよ! とか言えばいいじゃん。もっと気楽に負けていいんだよ。
将棋ってのはどんだけでも考えられる。没頭できるゲームだ。将棋は指さないけど詰将棋はあそぶ、なんて人は珍しくもない。ただ将棋指しが詰将棋を棋力向上につかうことが多いってだけだ。
没頭できるんだ。ただただこれだけが面白いんだよ。なんだってそうだけど。ボードゲームだってそうだ。だから評論家みたいな視線は持ってはいけない。いつの間にか新作がでると評価しないといけないみたいな遊び方をしてしまう。Not for meとあっさり言ってしまう。時間は有限だからしかたないんだけどさ。自分がどう思ってそういう行動、判断をしたのかは自覚するべきだと思う。
僕はゲシェンクが大好きです。